小宮由氏講演会
講演会が続きます。10日間に3名のご講演。忙しくも嬉しい悲鳴!
千葉さんに引き続き、編集者から翻訳家になった小宮さん。ご自宅で家庭文庫をなさっています。
小宮さんの訳も大好きで、実際に安心して購入しますし、子どもたちは大好き!
これまでお話を伺う機会がなく、初対面でそわそわしてしまいました。
まず、配られた書籍リストを見て驚きました。その素晴らしいこと!
それはお仕事への誠実さを裏付けるものでした。
講演会の冒頭、ウォルター・デラ・メアの詩「だれか」(『孔雀のパイ』より)を語ってくれました。その後、とても丁寧なごあいさつがあり、実は私はこの時、涙がこぼれそうでした。
日本に児童文学を根付かせた優れた児童文学者たちがこの世を去り、若手と言われていた方もご高齢になっている現在。「この先、旗を振って標となってくださる方はいるのだろうか」と、ここ数年不安に思っていました。ですから私は「あぁ、ここにいた」と思ったのです。
千葉さんは、新しい本の翻訳が多いのですが、小宮さんは古い作品を手掛けることが多いです。そしてそれには、名訳のシリーズがあり、その後を引き継いでいるものもたくさんあります。
「ハリー」も「ラルフ」も「テディ・ロビンソン」も「オーランドー」も「ネートくん」も。
これら名作の数々を、翻訳する理由が講演会では語られました。
前を向き、シャンとして、はっきりと。
胸を張って言える揺るぎない確信。
負けてしまいそうな自分を恥じました。そして元気をもらいました。
また、お話を伺いたい!そして文庫もお訪ねしたいと、友人と誓い合いました。
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