秋の原画展巡り Vol.2
原画展巡りのVol.2は「小さな絵本美術館 八ヶ岳館」の〈『西村繁男と日本を旅する』展〉へ。
西村さんのデビュー作『くずのはやまのきつね』から始まり、代表作『絵で見る 日本の歴史』『ぼくらの地図旅行』『やこうれっしゃ』『もうすぐおしょうがつ』 『10才のとき』最新作『絵で読む 子どもと祭り』と充実のラインナップでした。(いずれも福音館書店)
私は失礼ながらデビュー作を知らず、初めて絵本にも目を通した。その色の鮮やかさが新鮮でした。そして、そこには日本の風土を愛する絵がたっぷりと描かれていました。
本原画展は西村さんの作風を3期に分けて展示。作風がどのように変化していったのかがよくわかる展示になっており、素晴らしい企画展でした。
『絵で見る 日本の歴史』の原画を見ながら「6年生が日本の歴史を学ぶ時、時代毎にこの絵を見たらきっと楽しく歴史が好きになるな」と思いました。私はこの本が出版された後に小学6年生を迎えていましたが、そのタイミングで出合っていなかったので…。
たくさんの絵の中で、異彩を放っていたのが『10才のとき』。これは絵ではなく、コラージュ?と言うのでしょうか、絵を切り抜いてジオラマ状にして展示。なるほど、あの遠近感はこのようにして撮影されたのかと。(個人的にこの作品はとあるブックトークの常連作品なのです。雑誌で保有していたので、今回の復刊で念願のハードカバーを購入)
最新作の原画は教文館ナルニア国でも展示されていたので、ご覧になった方も多いでしょう。私はやはり福島の安波祭が印象的でした。野馬追でなくこのお祭りを取り上げることが西村さんらしさを感じます。
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